THE 倒産!


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7.新店出店へ…。

 

父親の会社に入社した1995年時、創業店は相変わらず圧倒的な売上高を上げていたが、創業から14年になっていてずっと右肩上がりだった売上高が前年比で減少する月が出始めていた。
周辺状況も変わってきていて、首都圏からの大手チェーン店の出店も見られるようになっていた。
こうなってくると、お客様の食事をする時の選択肢が増えていく訳で、今まではほとんど選択肢がない中で選んでもらっていた創業店が、徐々に選ばれる回数が減っていくのは自然な流れだった。
それでも、大量注文に対応できる体制があったので、テイクアウトにおける売上の圧倒的な強さは変わらなかった。
こうして売上高に占めるテイクアウト比率が驚異的に高かったため、やっている現場においては“選ばれなくなってきている”という実感はあまり感じないうちに、少しずつ店内飲食で利用するお客様は減っていったのだった。
自分が会社に入ったのはちょうどこんな時期であり、店舗の営業に入りながら細かい数字を見るようにしていて、「変えていかないと…」ということを感じたのだった。
それでも、かつて父親が店舗展開を考えていろいろなことを変えていこうとした時に、外部から来た幹部と創業親族がぶつかって滅茶苦茶になって会社を分けることになってしまったということは知っていたし、自分が勉強してきた経営論をただ振りかざしてみてもダメだということはわかっていた。
まずは創業親族の方々が築き上げてきたやり方をそのまま引き継ぐことが必要だと考えた。
その上で、やり方を修正していこうと…。
そう思っていた時、出店依頼の話が来た。
過去の会社分裂問題があった時から、父親は積極的な出店は控えていた。
創業店の周辺で別業態の店舗を2店舗運営していたが、遠方への出店はしない方針だった。
しかし、この時は自分が会社に入っていたこともあったし、このままではいずれ頭打ちになるということも感じていたこともあり、出店することを決めたのだった。
そして、その新店舗は開店準備から運営まですべて自分に任せるとのことで、自分はこの新店開店へ向かっていくことになった。

 

 

(2014年11月13日発信)


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