THE 倒産!


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実家の競売調査

今日は実家の競売調査に立ち会った。
裁判所から執行官と調査員が来て、物件の調査をしていく。
この調査を基に競売の評価額が決まるのだが、会社の物件から始まり自宅も含めて、この調査に立ち会うのは4回目だ。
裁判所の執行官は、まず調査の説明をするが、自分は4回目になるし内容は心得ている。
そんなことは知らない今日の執行官は、「我々が来たからと言って、すぐにこの家が使えなくなる訳じゃありませんから…」という説明から始める。
こうした執行官の人は、そういう人を選んで派遣しているのかわからないが、やって来る人はいつも低姿勢で好感を持てる人だ。
…でも、低姿勢でも、好感が持てても、やることはやっていくので、助けてくれるわけではない。
ウチの両親は、お客様を案内するように家のあちこちを説明していたが、そんなに丁寧に接する必要はないのに…と思いながら、一緒に立ち会っていた。
実家の部屋を確認しながら、自分もふと昔の自分のモノを発見したりした。
高校の卒業証書やら、通知表やら…。
今後、競売が動いて行く中でだんだん片づけていかないといけない…。
残しておきたいものもいろいろある。

 

…と、ふと柱に刻まれたキズを目にした。
自分が子供の頃、身長を測って印をつけていた柱…。
二人の弟達の身長の印もある柱…。
自分は男3人兄弟なのだが、3人の身長を測っては、柱に印をつけていたのだ。
その柱に…、
孫(ウチの子供と、弟の子供)たちの印もついていた…。
ウチの長女は今11歳だが、かなり幼い時からこの柱に身長を刻んでいたようだ。
おそらく、遊びに来た時に両親が身長を測っていたのだろう…。

 

…今年の1月まで、その印がついていた。

 

…いろいろ想う。

 

昔、自分の身長が刻まれている柱に、子供たちの身長が同じように刻まれている…。
弟の子供の印もある…。
3人の子供と、5人の孫の名前と、その身長の印のキズが無数にある柱…。

 

何とも寂しい気持ち…。

 

いずれ、家を出る時にはもっと寂しい気持ちになるのだろう…。

 

「すべては、消えてなくなる…」

 

世の中にある物は、すべて消えてなくなっていくもの…。
そう思ってはいるが…、
でも自分は最後には、きっと写真を撮ると思う。

 

柱に刻まれたキズを見ながら、いろいろ考えていた今日だった…。

 

 

(2009年2月18日発信)


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