THE 倒産!


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人が住まなくなった家たち…。

先日、子供たちと家の近所を散歩した。
そんな散歩をするなんて、今の場所に住んで初めてのことだった。
最初は何の気なしにただ歩いていたが、ふと今は誰も住んでいないであろう家がポツポツとあることに気付いた。

 

同じ地域班で、何度か地区会費の徴収に伺った家が、売りに出される所で内装の修理をやっていた。
「売り出し中」の看板には、すでに価格まで入っていた。
自分の家も、今競売手続き中になっているので、こうした物件の価格は気になるものだ。
早速その場で携帯の計算機を使って坪単価を計算したりしていた。
一緒に歩いていた子供たちは不思議そうな顔をしていたが、とにかく今はこうした金額には敏感になっている。
この家は、これから売り出そうとしている家なので、まだ人の住んでいた気配があるが、もう何年にもわたって人が住んでいないであろう家もたくさんあるのだ。

 

昔、おじいちゃんが倒れていて、送り届けた思い出がある家も、今は誰も住んでいない家になっていた。
何度か売りに出されて、買い手がなくてそのままになっているような家もある。
誰も住まなくなって、徐々に古びて朽ちていく家ほど寂しさを感じるものはない。
その家でかつては家族団らんの光景はあっただろうし、人が使った後のようなものが庭先に転がっていたりすると、何とも言えない…。
自分の意思で去って行った人もあるだろうし、自分の意思に反してその場を追われた人もいるだろう。
…そんな家が、一軒や二軒ではないのだ。
ちょっと散歩するつもりが、自分の住む住宅地のかなりの範囲をまわってしまった。

 

…もしかしたら、我が家も同じような姿になるかもしれない。
そんなことを考えながら、「ここもだ…」という感じで、人が住まなくなった家を見つけていた。

 

 

(2009年4月6日発信)


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