THE 倒産!


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正しい倒産…?

倒産に、正しいもへったくれもないと思います。
倒産は、関係する多くの方々に迷惑をかけるものであり、ないようにしないといけないのが経営者の責任です。

 

…でも、万が一。
危機的な状況に陥ったら…。

 

もちろん、最後の最後まで再生のための手を尽くさないといけません。
と、同時に、かける迷惑をできる限り最小限にとどめる努力をする必要があると考えます。

 

イメージすれば、飛行機のパイロットが、トラブルのあった飛行機を最後の最後まで何とか飛行させようと努力するように…。
不幸にして、墜落してしまうことになっても、最後まで飛行を続けながら、できる限り被害を最小限に…という意識で墜落場所を探すようなイメージがあります。
墜落…という最悪の状況を考えていないと、被害は限りなく大きくなってしまう可能性があります。
「…ダメだ」と思ってから、どこまで手を尽くして頑張れるかしかないのだろうと思います。

 

…自分の場合。
自分としては、できる限りかける迷惑を少なく…ということを考えて動いたつもりです。
とは言っても、それでも多くの方に迷惑をかけることになっているので、実際の債権者にすれば冗談じゃない!と思う方もあると思います。
でも、できる限りのことを考えて動いてきたつもりですので、自分が考えて動いてきたことを今後この場を借りて書かせてもらおうと思っています。

 

…実際に倒産手続きをした「その日」から、約6年前からその動きは始まります。
当時、BSE狂牛病騒動で、焼肉店が急激に赤字転落しました。
そして、新規出店した回転寿司の大型店が不振…。
当時、月間で1,400万円の赤字が出て、なおかつ銀行への借入返済が月々800万円を超える…という状況がありました。
年商規模が10億円前後の企業がこの状態になれば、たちまち息の根が止まってしまうような状況だと思います。
ここから、会社の再生のための努力と同時に、倒産の時にどうするか…ということを考え始めました。

 

まず、お金が足りないのですから、お金を用意しないといけません。
金融機関さんへの融資申込…。
状況が悪いのですから、再生のための計画を提出しなければいけません。
正直言って、この時まで経営者と言いながら、経営数値についての勉強はほとんどしていませんでした。
再生計画書は指導して頂いていたコンサルタントの先生に作ってもらいましたが、経営者がその改善数値について自分の考えで説明できないと話になりません。
猛然と経営数値を勉強しました。

 

経営者が経営数値について、正しく状況を把握し、再生へ向けての説明ができ、その説明に可能性を感じて頂くことができれば、しばらくの間は融資協力してもらえるものと思います。自分がそうでしたから…。

 

自分は、月に2,000万円を超える資金不足の状況から、約6年間倒産を引き伸ばしました。
この間に、新店を3店出店し、約3億円の融資協力を受けました。
でも、自分の中では、確実に6年前には倒産を意識していました。
「もうダメだ…」と思ってから、どこまでねばれるか…。

 

まずは、経営者が「何とか再生したい!」と考えること。
これが、「正しい…?倒産」の第一歩だと思います。

 

 

(2009年5月12日発信)


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