THE 倒産!


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「死」を選ばないこと…。

倒産を決意し、申立をする「その日」のちょっと前…。
ある小冊子を手にしました。
それは、過去に倒産を体験した人のことが書かれている、明らかに倒産を決意した人に向けて作られている小冊子でした。
どこかの県の再生支援機関が発行している小冊子のようでしたが、今になってはそれが何県の資料だったかはよく覚えていません。
でも、その最初のページに書かれていた文章の中で、次のことが強烈に印象に残っています。
たしか、こんなように書かれていたと記憶しています。

 

…資金繰りに苦しみ、とことんまで追い詰められた経営者が考えることは次の3つです。
一つは、ただひたすら債権者に頭を下げて謝ること。
一つは、どこかに逃げてしまうこと。
もう一つは、…死んでしまうこと。
そして、多くの人が最後の3つめの選択が一番楽な方法だと考えます…。

 

こんなようなことが書かれていました。
ドキッとしました。
お金に追い詰められた時は本当にその通りです。
自分にとって、一番「楽」なのはおそらくその方法でしょう。
でも、冷静になって考えればわかるように、自分がそうして「死」を選んでお詫びしようと思っても、何にも変わらないのです。
逃げてしまうことも同じです。
迷惑をかけた人に対して、ただひたすら謝ること以外、その先へつながってはいかないのです。
それは恐いし、不安だし、屈辱だし…、でも、それ以外に自分の人生という物語は、先へ進んでいかないのです。

 

人生は、一人一人が作っていく物語だと考えています。
ある時、地を這いつくばるような屈辱のどん底があったとしても、その物語が続いていけば、それは確実に何かしらに変化していくはずです。

 

そんなことを思い、ひたすら自分で自分に言い聞かせていたことを思い出します。

 

「正しい…?倒産」の二つ目は、
何があろうが…、
「絶対に!《死》を選ばないこと!」だと思います。

 

 

(2009年5月14日発信)


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