THE 倒産!


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家に住み続ける…、ということ…。

今日は、今の仕事は休み…。
どうしようかと思っていた…。
裁判所へ行って、開札を見るか…。
今年になって、自分が結果を心配する3回目の競売だ。
1回目は、自宅…。
これは、妻方の父に入札してもらい、競合もあったが何とか落札してもらえた。
2回目は、実家前の駐車場…。
ここは、叔父さんが入札したが、ダメだった。
そして、3回目の今日…。
両親の実家だ…。
自分の弟が入札したのだが、弟以外の人に渡るとなれば、引っ越すことになる。

 

1回目は、自分も裁判所へ行って、開札を見た。
2回目は、行かずに知り合いからの電話で結果を知り、ネットで確認した。
今回…、どうしようか…と、仕事は休みだし…。

 

で、いろいろ考えた末、お墓参りに行くことにした。
保育園の4歳の娘を連れて、父親方、母親方のお墓をまわってきた。
墓石に水をかけて、お線香をあげて…、お墓にクモの巣がすごかったのだけど、自宅の競売の時にクモを見て、それ以来クモは縁起がいいと感じているので、あえてクモの巣は掃除しないでおいた。
4歳の娘は、自分が口にする言葉をそのまましゃべる。
お墓に手を合わせて…、
「いつもありがとうございます…」
「パパの子供の●●●です…」
「じいちゃんと、ばあちゃんのおうちがなくならないようにお願いします…」

 

そう口にしていた。

 

あえて、裁判所へは行かず、自分でできることをいろいろやりながら過ごした。

 

そして夕方…。
裁判所から、今日の競売結果がネットで発表される。
午後4時をまわって、その結果が確認できた。

 

両親の実家は…、

 

…弟が落札した。

 

ホッとした…。

 

認知症と診断されている自分の父親は、家を手放すことを覚悟していると言いながらも、「この家で死なせてくれ…」と何度となく口にしていた。
とにかく、これで両親は家を出ることなく過ごせることになった。

 

会社物件の処理については、まだいろいろ続いていくのだが、個人の生活にかかわる個人の物件についての競売は、これで終わりになる。
自分たちの住む家については、そのまま住むことができることになったが、倒産処理ということでかけた迷惑のことを考えると、そのまま住まいを変わらずに過ごすのは、いろいろ気が引ける部分もある。
日本では、倒産した中小企業経営者は、すべてを取り上げられるように動いているので、責任はすべてかぶらないといけないもの…。

 

こうして、住まいを変わらずに過ごせることに、「よかった…」という気持ちなのだが、もうひとつ責任をかぶる者としてこれで良いのだろうかという気持ちもある…。

 

いろいろ心境は複雑だ…。

 

 

(2009年9月8日発信)


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