THE 倒産!


data-ad-client="ca-pub-4024971683053743"
data-ad-slot="4307782515">



何故?と思うこと…。

昨日は、あまりに眠くなってしまって、あたり障りのないことを書くしかできなかった。
というのも、そろそろ、書いておこうか…ということを書きたいと思ったのだが、なかなか頭の中で文章がまとまらなくて…。

 

会社の民事再生申立てをして丸2年が過ぎ、自分自身もすでに別の仕事に就いて、現状の生活は何とかやりくりできそうになっている今、当時のことを振り返っていろいろと考えることがある。

 

何故、メインバンクは自分が根本的な債務免除の相談に行った時に「NO」の動きをとったのだろうか…?
経営者の個人預金の回収へ動けば、自分は法的整理に動くと予想しなかったのだろうか…?
今、JALの法的整理に関するニュースが出ているが、金融機関はできれば法的整理は望んでいない…。
当たり前だ。本来、金融機関はそう考えるはずだと思うのだが…。
法的整理の手続きになれば、債権の回収はほぼ不可能になるのに、なぜあの時のメインバンクはわざわざ自分が法的整理を選択するように動いてきたのだろう?
考えられるのは、自分に対する信用がまるっきりなくて、法的整理をさせて債権放棄しても会社をつぶしてしまいたかったのか…?
それとも、まさか法的整理に動くとは思ってなくて、今のうちに絞りとれるだけは絞りとろう…と思ったのか?
後者だった場合、何とも言葉にならない残念さを感じる。

 

自分は、メインバンクが回収に動いてきたことに憤りを感じながらも、それでも自分で立て直すつもりだった。
だから、民事再生の選択をした。
民事再生であれば、そのまま経営者として残って再生に力を尽くせると思ったから…。
長い時間がかかっても、債権者には自分が返済をしていこう…と思ったから。
スポンサー企業についてもらうことで、自分がお金の心配をするのでなく、運営の現場で動くことができれば利益を出している店舗を残して、やり直せると思ったのだ。
でも、結局はスポンサー企業の意向が、経営判断から営業の細かい部分まで動くことになったので、自分としては引き継ぎの期間を経て、退くことを決めた。

 

そして、そう決めたからには、自分自身の考えをスッパリと切り替えて、まるっきり違うことに動くことにした。
…で、自分自身は新しい仕事に就き、それなりに今後のやりたいことがハッキリしてきていて、こう動いてきて良かった…と思うようになってきた。

 

…が、自分の選択で被害を受けた債権者は、これで良かった訳はないと思う。
一番被害が大きいのはメインバンクで、そのメインバンクが自分をこの決断に向かわせたのだが…。

 

というのも、仕事からの帰宅時に、自分のかつての店の前を通るのだ。
自分がやっていた頃と比べて、確実に売上は低いと思う。
民事再生処理で、初期条件が無いに等しい位に落ちているから営業ができているが、だったらあの当時に自分が提案したように私的に債務免除に動いてくれれば、債権者の取り分は今よりも確実に多くなっていると思うのだが…。
まあ、周囲の人がどう感じているかわからないが、当時自分がやっていた店舗はそれなりの“特徴”を作っていたと思っている。
赤字店舗だけ撤退させてもらって、利益店舗に集中してその“特徴”を活かせれば…、ということを言ったのだが、それを応援してもらえなかった。
応援してもらえなかったのは、自分がダメだったからなので仕方がないが、自分としては何とか債権者にかける迷惑を少なくしたい…ということを考えての提案だった。
一番の債権者がそれが嫌だということだったので、こうなってしまった。

 

…と、JALのニュースを見たり、帰宅時に通る以前の自分の店の様子を見て、「何故あの時…」と思う。

 

自分はすべての資産を取り上げられたが、それは経営者なのだから仕方がないと思っている。
別にまたやり直していけばいい。そう思ってここまでやってきたし、これからもそう思っている。

 

でも、それで被害を受けた人は…。
だから、あれだけ言ったのに…。

 

 

(2010年1月16日発信)


HOME プロフィール THE 倒産! Message お問い合わせ