介護生活 119番!


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「長く生きすぎちゃったみたいだ…」と言った…。

外は雪が降っている…。

 

老人ホームの事務所で事務作業をしていると、利用者のおばあちゃんがやってきた。
家に電話がしたい…と言うので、電話をかけてあげた。
自分が事務作業をしているそばで、おばあちゃんは電話で家族と話していた。
どうも、何日か家に帰りたい…と言っているおばあちゃんに対し、家族がそれを認めない…というような、そんな会話が続いていた。
しばらくして、電話を切ったおばあちゃんが、そのままじっと黙っていた…。
事務作業を続けている自分のそばで、「…どうやら、私は長く生き過ぎちゃったみたいだ」とつぶやいた。
家族に相手にされなくなっていく…。
よくある利用者さんの姿だ…。
このおばあちゃんは、認知症状もなく、ハッキリしている方なので、寂しさも強く感じていることだろう。

 

そして、こんなことを話し始めた…。
「この前、デイサービスで、●●さんがもうここには来れないかもしれない…って、話してたんだ。そろそろ私も迎えが来る…。この歳になると、自分でそれがわかるんだ…。今度は、今までと全然違うんだよ…って、そう言ってたんだよ」

 

この話にある●●さんは、この話をした翌日に入院して、今デイサービスを休んでいる。
「…●●さんが、急にこんな話をして、あたしにももう会えないかもしれない…って、そんなことないよ…と言ったんだけど、涙が出て仕方がなかったんだ。二人でしばらく泣きながら話してたんだよ…」

 

自分も入院した●●さんのことは気になっていたのだが、こんな話をしていたなんて…。
もちろん、また元気なって戻ってくることを信じているが…。

 

誰もが、確実に年老いていく…。
その時になってみないと、わからないこともあるだろう…。

 

今、こうして多くの年老いた方々と接していて、本当にいろいろと感じることがある。

 

 

(2011年2月11日発信)


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