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牛の涙…。
「牛は、殺される時に、涙を流すんです…」
これは、自分が焼肉店をやっていた時に、ある人から聞いた話だ。
本当かどうかわからなかったが、その人は食肉の仕事をやってきた中で、それを感じてきた…という話をしていたので、おそらくそうなのだろう…と自分も思った。
焼肉店をやっていた時に、何度か屠畜場を見学に行った。
たくさんの牛や豚が、食肉にされていく場所…。
初めて見る人では、ショックで倒れる人もいる…と聞いた。
牛や豚は、人間に食べられるために殺されていく。
殺される順番を待っている牛の姿を見た時、「涙を流す…」と言っていた言葉が、嘘じゃないという感じを持った。
「いただきます」というのは、「命、いただきます」という意味だということを本当に実感した。
今、宮崎県の牛や豚が、殺されていく。
病気感染を防ぐために…。
いろいろな形でニュースが報じられるが、現場ではきっと、牛や豚も、育ててきた人たちも…、多くの涙が流れているのだろうと思う。
「牛は、殺される時に、涙を流すんです…」
報道されるニュースを見ながら、この言葉が頭から離れない…。
（2010年5月21日発信）
