倒産社長!再起への「道」!!


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「私の高校時代…。」その14

1982年、高校2年生の夏休みを前に、タレント養成所のクラスが変わることになった。
日曜日の初級者クラスから、ひとつ段階が上がったクラスでのレッスンに行くことになった。
このレッスンは土曜日の夜のクラスで、群馬から電車で2時間半かけて通う自分にとっては、通うことが難しい時間だった。
この当時はまだ土曜日に学校がある時代で、昼までの授業を終えて急いで家に帰り、着替えて駅までダッシュで走ると、ギリギリでレッスン時間に間に合う急行電車に乗ることができた。
レッスンが終わった後は、何とか各駅停車の終電に間に合うのだが、この終電は途中駅で20〜30分間停まったりする電車で、自宅のある駅へ着くのは深夜2時過ぎになるのだった。
こんな条件になっても、自分は初級者クラスから次の段階のクラスへ変わることがうれしかった。
これで、一歩アイドルタレントへの階段を登って、スターに近付いた…、と思った。
土曜日夜のレッスンが始まり、まずは終電の各駅停車で帰ってみたが、あまりに時間がかかったので考えを変えて、その後からはもう帰らないことにした。
土曜日には、オールナイトの特集上映をやっている映画館があちこちにあることを知ったのだ。
こうして、映画館で朝まで過ごして、翌日の日曜日になってから家に帰ることにした。
新宿の映画館にはよく通って、いろいろなオールナイト特集を観て朝を待った。
「注目若手監督!」みたいな特集上映では、ちょうど自分たち世代を描いている作品が多く、そんなオールナイト上映を観ながら、いずれ自分がスクリーンに出演する…、そんな姿を想像していた。
土曜日の夜の新宿…。
高校2年生の自分…。
周りには危険な誘惑がたくさんあったのだろうが、自分は純粋にアイドルになることを夢見て、オールナイトの映画館でじっと朝を待つ健全な高校生だった…。
まあ、新宿の映画館で朝を待つこと自体、健全と言えるのかどうかわからないが…。

さて、こうして土曜日夜のレッスンに通うようになって、自分がダントツに遠くから通っていると思っていたが、クラスに慣れて友達ができてくると、自分同様に遠くから通っている人がいることを知った。
そんな遠距離を通う者同士で仲良くなった。
同じ群馬県から通っている高校生と友達になって話していると、彼はレッスンの後カプセルホテルに泊まっているとのことだった。
こういう方法もあるのか…、と早速自分もそのカプセルホテルを教えてもらったのだが、これがホント快適で楽しかった。
同世代の同じ夢を持っている者同士、レッスンの後クラスの皆といろいろな話をしてから何人かでカプセルホテルへ行く。
カプセルホテルなので泊まる部屋はあちこち階が分かれたりするのだが、大浴場みたいな風呂があって、ワイワイとみんなで入ったりして…。
自分にとっての高校時代の楽しい思い出って、この頃のことが一番印象に残っている。

 

 

(2015年11月15日発信)


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