THE 倒産!


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最後に残っていた店舗が…。

競売にかかっていて、最後まで残っていた店舗の土地・建物の買受先が決まったようだ…。
この残っていた店舗は、会社の創業店で、土地は親族の土地…。
この土地が銀行の担保に入っていたことで、親族問題が複雑にからんで、倒産前の数年間は会社の業績不振がどうのこうのと言う前に、この親族問題を何とかしないと会社での決め事が先へ進まない状況だった。
結局は、会社がダメになってしまって、銀行担保の資産は競売にかけられた。
でも、この創業店だけは、なかなか買受先決まらなかった。
決まらないうちは、固定資産税の請求が持ち主に来る。
会社資産である部分は、倒産手続き中なので支払不能と言えたが、親族の土地に関してはそういう訳にはいかない。
請求は持主である親族の家に行く…。
会社で借りていた部分なので、この部分だけは分けられないか…と市役所へ相談したりしたのだが、それができず、支払わないでいた場合は、親族の別の土地建物まで差し押さえになるとのことだった…。
それなので、創業者である自分の両親が、この親族の土地の部分だけは、倒産手続き中も自分たちの年金の中から支払っていた。
…こうした支払いをしなくてよくなる。
…本当は、嬉しい気持ちが起きても良いはずなのだが、何だか寂しい感じがする。
…最後まで、買い手が決まらなかった店舗。
それも、創業店…。
先祖代々受け継がれてきた土地…。
そうした場所が、ついに他人の手に渡る。

これで、いろいろな手続きが終わるのだが、それはそれでホッとした気分はあるが、やはり寂しさの方が強い。
閉店時のままになっていたこの店舗の前を通る度に、最後まで買い手がつかなかったら、何とか自分でやれないだろうか…、なんてことも考えたこともあったが…。
とにかく、そのままになって老朽化していくことは、建物や土地にとってもよくないことだ。だから、良かったのだ…。

 

…でも、この寂しい気持ちは、何なのだろう。

 

 

(2010年6月8日 発信)


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