THE 倒産!


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今、考える「倒産」…。

弁護士事務所へ行く…と一言で言っても、現在は申立弁護士と管財人弁護士と、二つの弁護士事務所との関係がある。
で、今日は申立弁護士の事務所へ…。
先月裁判所で行われた債権者集会で、自分と自分の父親の自己破産の件がほぼ終了…となる予定だったが、父親が持っている一部の資産が残っていて、その処理が済むまで継続ということになった。
その件に関しての必要書類を集めて、それを届けに行った。
…これで、…これでやっと何とか終わりになりそうな感じなのだが。
会社の倒産にあたり、倒産処理を申し立てて、会社資産を整理して債権者に分配し、その後に連帯保証人の個人資産をすべて処分して…、やっと手続きが終了になる。
この資産が処理できないうちは、終わらない訳で、それだけ時間がかかることになる。
と考えてみれば、資産があるのであれば、本来はそんなにはやく倒産に持ち込むことはない…と言えば、ないのだ。
そうした資産を切り売りしながら、企業の延命を試みることはできるのだ。
ここのところが、いろいろな考え方になる。

 

延命…、人の病気と一緒だ。

 

企業も人と同じで、かかっている病気の種類によって、どう考えるか…ということだ。
ギリギリまで延命をはかるべきか、その後活用できる部分が残るはやい段階で、部分部分を別企業に移しながら本体は“死”を選択するべきか…。
自分は早い段階で、本体の“死”を選択した。
そうすることで、生き残る部分が多く残ると考えたから…。
資産が多く残っているのであれば、本体にまだ生き延びる余力があったのではないか…?ということになるのだが、本体がかかっている病気を考えれば、早く手を打たないと徐々にすべてをダメにしながら衰えていったのでは、全体が使い物にならなくなってしまうと…。

 

でも、いざその選択をして、その後の処理をしてみると、これだけの時間がかかった訳で、果たして自分の選択はどうだったのだろう…?と考えさせられる。

 

最後に残っていた父親の個人資産…。
今となっては何の価値もないような山林の土地と、端株券…。
この処理を一任して、ほぼ終了へ…。

 

父親は今は認知症で、過去のことはほとんどわからない。
自分が創業した会社のことも、それを息子が倒産させたことも…。
今日こうした書類のことで父親の所へ行ったが、昔の写真が何枚かあって、創業時からの付き合いの取引業者さんと撮った写真を見せて、「誰かわかる?」と聞いてみた。
…父親は、まったくわからなかった。
迷惑をかけた取引業者さんたちだが、父親はまったくわからないようで、それはそれで寂しいが、ここ数年の倒産に関係する激動の生活をすべて忘れてしまっているのは、ある意味うらやましいとも感じる。

 

倒産申立から、3年8か月…。
丸4年を迎える今年の年末には、すべてを終わることができるのだろうか…。

 

 

(2011年7月4日 発信)


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