THE 倒産!


data-ad-client="ca-pub-4024971683053743"
data-ad-slot="4307782515">



35.関係する方々に対しての気持ち

 

2007年11月になって…。
これ以降の出来事では、非常に微妙なニュアンスの会話でのやり取りがあったので、正確に表現することは難しいことが多い。
当時自分が記していた日記やメモを振り返って、できるだけ確認をしながら思い出してみようと思っている。
この時、自分の精神状態が大きく揺れて動いていたことが、当時の自分が記した様々なもので感じられるのだが、この期間に起こったある出来事によって、自分の心は強い「憤り」の気持ちに強く振れている。
この期間の自分は、どうしてもこの「憤り」感が根底にある受け止め方になるので、特に金融機関の相対する方々に対してそんな気持ちがあってのやり取りをしていたと思われる。
当時の会話の中では、当事者としては本当はそう伝えた訳ではないことを自分の受け取り方が違ってそう感じてしまっていることもあるだろうと思う。

 

そしてあえて先に記しておこうと思いますが、自分はこうして時間が経って振り返ってみて、当時の様々なことに対して感じた「憤り」の気持ちが今でも残っているということではありません。
ここでこれから記していく文章表現が、当時の思い通りにいかなかった様々な出来事に対して、そうした「憤り」感を感じさせる表現になってしまう部分があるかもしれませんが、今現在そう思っているわけはないのです。
すべての出来事が、今となっては自分の貴重な体験として受け止めていることであり、こうして今現在自分自身が以前と変わらない場所で生活ができていること自体に感謝の気持ちを感じています。
だから、あれで良かったのだと思っています。
ああなってしまったのは、自分のやってきた行動の結果であり、それを判断して自分に対していろいろな言葉を投げかけてきた周りの方に対して今になって何かを言いたい訳ではない、ということを先に記しておきます。
そして、あの時にご迷惑をかけてしまった多くの方々に対しての申し訳ない気持ちは、ずっと変わらず持ち続けています。
特に仕入業者様、営業店舗の貸主様、従業員の皆様には、自分の突然の決断で本当に多くのご迷惑をかけてしまいました。
ただ、あの時は何とかしてご迷惑をかける方々へのご迷惑の範囲を少なくして、店舗営業を継続させていくことで、将来的にはここでかけてしまったご迷惑を取り戻してもらえるような利益を得て頂けるようにしたいと考えての決断だったのです
だからこそ、店舗の営業を継続させ、従業員の雇用と仕入業者さんの取引を継続できる方法を選択しようとしていました。
今、あの時の自分の気持ちを振り返って、もう一度あの時のことを考えてみようと思っています…。

 

2007年11月1日、運命の1ヵ月が始まった。
月初めは自分が朝礼に参加するようにしていて各店舗をまわるのだがこの月は全店をまわることができなかった。
本社の近くにある店舗は、通常通りに自分が参加して朝礼を行うことができたが、離れた場所の店舗に行くだけの時間は取れなかった。
県の支援機関へ行き、会社数値に関して相談し、説明用の資料を作り、金融機関へ行く…。こんなことを繰り返していた。
前月末に翌年2月に陥るであろう資金不足についてメインバンクに説明をした訳だが、その時にメインバンクからは私的整理はできないとの答えをもらっていた。
赤字店舗を閉鎖しない限り、確実に資金は不足する。でも、閉鎖するにしても資金が必要なのだ。これをメインバンクに協力してもらえないとなると、別の方法を考えないといけない。
それが見つからなければ、会社は経営破たんする。選択肢は絞られてきていた。
そのタイムリミットは、自分の計算では4ヶ月後だった。

 

 

(2014年12月11日発信)


HOME プロフィール THE 倒産! Message お問い合わせ